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2010年6月2日水曜日

印刷 湿し水の廃棄

印刷会社では「湿し水」を印刷時に使用します。

湿し水にはエッチ液(リン酸、クエン酸、硝酸塩、リン酸アンモニウム、アラビアゴム、C.M.C等)が使用され、助材添加物としてIPA(イソプロピルアルコール)などの揮発性有機化合物が使用されています。

湿し水からは揮発性有機溶剤(VOC)が発生します。

印刷会社により湿し水に含まれるIPAは濃度は1%~10%、それ以上の割合で添加されている場合もあります。

印刷会社ではMSDSに則り管理されていますが、発生するVOCに対する対策はほとんど取られていません。

また、湿し水の廃棄は、行政により異なりますが、工場建屋からの総排出排水の%によりますが、直接下水や河川に廃棄される事がほとんどです。

最近では印刷会社もゼロエミッションを推進する会社が出始め、工場敷地内で排水の処理を行い、敷地内で生物・植物などに循環させている工場もあります。

しかし、ほとんどの会社は直接下水や河川に垂れ流しの状況です。

印刷物の環境対策を提唱し、売りにしている会社も多く出始めてきていますが、工場現場の環境対策が十分に行われている印刷会社がどれほどあるかは疑問です。

工場内でのVOC・工場周辺でのVOC・排水時のVOC等工場周辺環境に対する環境対策が必要になってくるのではないかと思います。

印刷物の環境対策だけではなく、印刷工場自体の環境対策も重要ではないかと思います。

イソプロピルアルコール MSDSページhttp://www.jpca.or.jp/61msds/j7cb22.htm

IPA代替え品tert-ブタノ-ル  MSDSページ
http://www.jpca.or.jp/61msds/j7cb19.htm

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